日本学生支援機構の専門学校の奨学金

技術を身につけたいと願っても経済的に専門学校に進学するのが厳しい。だから、奨学金で何とか勉強したい。でも、そもそもどんな奨学金ってどういう制度なんだろう。一体いくらもらえるんだろう。専門学校に通いたいけど奨学金についてよく知らない。

そんなあなたもこれを読めば、奨学金のいいところも悪いところも見えてきます。今回は特に、日本学生支援機構の奨学金について紹介します。

そもそも奨学金とは

専門学校では高い技術を身につけられる一方で、実習費や設備費が高くなりがちです。トータルの学費は国立大学とは同等になることもあります。そうなると、奨学金が重要になってきますよね。奨学金には大きく分けて貸与型と給付型があります。

貸与型は返済が求められますが、給付型では返済が必要ありません。奨学金には、日本学生支援機構や地方公共団体が出しているものや、専門学校が独自に設けているものもあります。それぞれが、収入や成績に応じて給付条件を定めています。

自分の生きたい学校や地方がどういった奨学金を用意しているのか、調べてみてください。日本学生支援機構(JASSO)は専門学校の全学生の四割以上が利用しています。今回はJASSOの奨学金を高校卒業前に申し込みする場合について紹介します。

すでに専門学校に入学している人は奨学金の条件が違うことがあるので気を付けてください。

日本学生支援機構(JASSO)の奨学金は危険じゃない

奨学金を返済できず、自己破産に追い込まれた人がいる、というニュースを聞いたことがあると思います。そのため、奨学金はリスクが高く、借りても大丈夫だろうかと気になりますよね。本当にJASSOの奨学金は危険なのでしょうか。

実際、延滞すると、延滞金が発生したり個人信用情報機関に登録されます。裁判所に手続きが取られることもあります。このように書くと、奨学金を借りるのはとても危険そうに思えます。しかし、実際にはそれほど危険なものではないのです。

まず、一か月目の延滞では延滞料は発生しません。また、三か月延滞するまで個人信用情報機関に登録されることもありません。電話や文書で通知があるのでうっかり三か月延滞してしまうことはありません。三か月の延滞をしているのは全体の4%にも満たないのです。

同様に、突然裁判所に手続きをとられるなんてこともありません。

貸与型奨学金(第一種・第二種)

貸与型奨学金は返済が求められる奨学金のことです。JASSOの貸与型奨学金には第一種、第二種の二つがあります。二つの大きな違いは、第一種では利息がかからないのに対して第二種ではかかることです。平成29年度には貸与型の約四割が第一種でした。

この二つは併用することも可能です。利息のことを考えるとできれば第一種を受けたいところですが、二つの条件にはどのような違いがあるのでしょうか。家計の基準と学力の基準について簡単に解説します。また、受けられる貸与額や返済制度の違いについても説明したいと思います。

なお、今回は専門学校入学前に奨学金を申し込む場合を想定しています。入学後に奨学金を申し込む場合は条件が違う場合があるので気を付けましょう。

家計の基準

具体的な条件は世帯数や就学人数に違いますが、第一種のほうが家計の基準が厳しくなっています。例えば、四人世帯の場合を考えます。第一種の給与所得の上限が747万円ですが、第二種は1100万円、両種併用では686万円となっています。

そのため、当然ではありますが所得の低い世帯ほど多くの奨学金が得られるようになっています。したがって、自分の世帯人数と収入に応じて可能な種類に申請することが必要になります。

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学力の基準

学力の面でも条件があります。第一種では高校などの成績の平均値が3.5以上であることや高卒認定試験、大学入学資格検定等に合格することが求められます。第二種では高校などで成績が平均水準以上と認められることや高卒認定試験、大学入学資格検定等に合格することが求められます。

どちらも一定以上の学力が要求される点では同じですが、第二種のほうが基準があいまいで広く採用されるといえます。なお、第一種では住民税非課税の世帯に限って、学力面の条件がありません。また、両種を併用する場合には第一種と同じ学力条件になります。

貸与額のちがいは?

貸与額も第一種・第二種ともにいくつかの選択肢から選択することになります。まず第一種では、国公立か私立か、また自宅生かどうかで選べる貸与額が異なります。例えば、国公立で自宅通学の場合は月額20,000円、30,000円または45,000円のいずれかです。

私立・自宅外通学の場合は月額20,000円、30,000円、40,000円、50,000円、または60,000円の中から選択が可能です。

ただし、自宅以外から通う場合には、自宅生と同じ月額からも選択可能になっています。国公立よりは私立、自宅生よりは自宅外のほうが最高月額は高くなっています。第一種奨学金を申し込む場合は自分の生きたい学校がどれに当てはまるか考えてみましょう。

第二種では月額20,000円~120,000円になり10,000円刻みで選択することが出来ます。必要な費用を実際に計算することで、自分はいくら奨学金が必要なのか計算してみましょう。

返還方法と期間は?

奨学金の返還は貸与終了から約半年後から始まります。第一種は定額返還方式と所得連動返還方式の二つから選択できます。定額返還方式では借りた総額に応じて月々の返還額が決まる制度です。総額が多いほど、月々の返還額が多くなります。

私立の二年生専門学校に自宅から通い、毎月53,000円借りたとします。この場合は144回(12年)払いで、月々8,833円になります。所得連動変換方式では、前年の所得に応じて月々の返済額が変わります。目安としては、月々の課税対象所得の約1割を返還することになります。

所得が低いうちは返還額が小さくて済むことが特徴です。第二種では定額返還方式のみ選択できます。第二種は利息も返還しますが、利率は固定方式と見直し方式から選択できます。前者では貸与終了時の利率が返済完了時まで続きます。

一方、後者の利率は市場金利の上下に応じて変動します。いずれの返還方法でも、少なくとも9年、貸与額によっては15年以上かかることも想定する必要があります。

返還しなくていい!?給与型奨学金

返還方法や期間を聞くと奨学金を返していくことが大変であることがよく分かります。しかし、給付型奨学金なら貸与型の場合と違って、返済が求められません。これは平成29年度から実施され始めた新しい制度です。給付金額は国公立で自宅通学の場合月々20,000円、自宅外で30,000円です。

私立の場合はそれぞれ10,000円多く支給されます。ならは給与型をと思うかもしれませんが、当然、給付条件があります。給付を受けられるのは住民税非課税の世帯、生活保護世帯もしくは社会的養護を必要とする人です。

そして、高校などが推薦する人が給付型奨学金を受けられます。

推薦のガイドラインによるとテストの点数のみでなく、教科以外の学校活動もみられています。推薦枠は高校に少なくとも1枠はあります。